1. トップ
  2. 不動産コラム
  3. vol.1 コロナ禍で人気急上昇「新築マンションで嬉しい設備仕様7選」2021年版
  • 不動産コラム

vol.1 コロナ禍で人気急上昇「新築マンションで嬉しい設備仕様7選」2021年版

おうち時間を快適に過ごしたい意識が浸透「巣ごもり需要」の行方は?

井口克美の“住まいるup”、第1回目のテーマはコロナ禍で人気急上昇「新築マンションで嬉しい設備仕様7選」2021年版です。ストレスが溜まる状況が続いていますが、生活環境を整えながら、少しでも快適に過ごしたいですね。2020年は緊急事態宣言の発出もあり、おうち時間が増えたことでしょう。2021年も1都3県では3月21日まで緊急事態宣言が延長されるなど、withコロナへの適応力が求められる1年となるでしょう。
コロナ禍により、在宅やシェアオフィスでのテレワーク、オンライン授業の導入もあり、家族がおうちにいる時間が長くなることで、住まいに対する様々な意識変化が起きています。まずはマンション購入検討者の「在宅勤務の状況」から振り返ってみましょう。

株式会社リクルート住まいカンパニーの「2020年 新築分譲マンション検討者意識調査」
によると、検討者の在宅勤務率は61.7%で、一都三県64.3%、関西圏58.1%と一都三県のほうが多い傾向となっています。対して、子どものオンライン授業受講率は全体で59.8%となっており、これはエリアに関係なくほぼ同じ状況と言えます。また新築分譲マンション検討者の実に77%が、これからも在宅勤務が続くと予測しています。
時代の流れとして国が推奨していたテレワークが、コロナ禍を機に流れが加速した形となっています。コロナ禍が収束しても、在宅ワークのスタイルは一定の市民権を得たようで、「職住融合」の時代の幕開けとも言えそうです。

不満の声も…家族の皆が望む「Wi-Fi環境とワークスペースの確保」

新築分譲マンション検討者の現在のワークスペースでは、自宅の「リビング」が61.2%と最多で、続いて「寝室」の29.5%、「空いていた部屋」の27.4%となっています。オンライン授業を受けている子どものいる世帯では、自宅の「収納やクローゼットなどを改修したスペース」「共用スペース」も高い割合を占めています。
一気に加速したテレワークの現状に、このような不満の声も聞こえてきます。
「気分を切り替えるのが難しい」
「机の高さも違うし、椅子が疲れやすい…」
「ノートパソコンだと会社のモニターと違い、なかなか集中が続かない」
など、仕事環境の不備を嘆く声が多く、特に子どものいるご家庭では、子どものオンライン授業が重なった時の対応や、来訪者などでオンライン会議や電話会議にも影響を及ぼすこともあるそうです。
もちろん子どもにも
「オンライン授業に集中したい!!」
「外は密だから家で遊んでいるだけ。こっちも外で遊びたい!!」
との正当な思いもあります。
さらに、一日中おうちにいる機会が多くなることから、これまではあまり気にならなかった「ご近所との騒音トラブル」も増加傾向にあるようです。これら家族の皆が抱えてしまう不満やストレス、そして避けられるトラブルを未然に解消するためにも、インターネット環境含めたワークスペースの確保が大切になります。

2021年、withコロナで注目される7つの設備仕様

1.ワークスペースが確保された共用スペース

自宅に快適なワークスペースを確保出来れば理想ですが、現実的には課題も多いでしょうから、気分転換のためにも共用スペースでも仕事が出来る仕様だと便利です。最近の共用スペースは、「完全個室タイプ」「個室ブース」「グループワークが可能なミーティングスペース」などもあり、複合機やシュレッダーなど、オフィス機能が完備されたものまででてきています。ワークスペースが確保された共用スペースは、これからさらに進化していくと思われます。

2.宅配ボックス

コロナ禍以前には日中を留守にすることが多い共働き世帯に人気がありましたが、この巣ごもり需要で、ネットショッピングを利用される方が急増しています。飲食の出前や宅配も日常的になりつつありますし、今後も続くでしょう。もちろん、業者の方も新型コロナウイルス感染予防は徹底されていると思われますが、「非接触・非対面」のサービスは感染予防対策として推奨されていますからニーズがとても高くなっています。最近はメールボックスと一体化した各住戸専用タイプや、生鮮食品対応タイプなどバリエーションも増えています。さらに、自宅の玄関横の宅配スペースまで直接届けてくれるサービスもあり、高齢社会において、より需要とバリエーションが増すことでしょう。

3.仕事や勉強に集中できるスペースを確保した間取り

新型コロナウイルスが収束したとしても、在宅勤務やテレワークの流れは続くだろうとの意見も多く見受けられます。共働き世帯や、国が推奨していることから自宅で副業される方も増えることでしょう。そうなると、集中できるワークスペースの確保が必要ですね。
リビングの一角にコンパクトデスクを配置したり、PC作業が可能なカウンターを設置してスツールに座ってのリモートワークなど、「在宅ワーク」「オンライン授業」が重なっても対応出来るスペースは重宝します。前述した「1.ワークスペースが確保された共用スペース」以外にも、収納の一部にデスクのような台や板を設置したり、新築分譲マンションを販売する側からすると、DENのような個室スペースを確保した間取りやメニュープランも増えていくことでしょう。また、必要な時は個室に出来ると「可動性扉」のプランも再評価されるでしょう。

4.24時間ゴミ出し可能

いつでもゴミ出しが可能なマンションは、withコロナではウレシイ設備仕様ですね。「2.宅配ボックス」にも関連しますが、コロナ禍でネットショッピング、飲食の出前や宅配が増えると言いうことは、それだけゴミも増えてしまいます。
また、衛生面からも、これまで以上にこまめなゴミ出しへの意識も強まるかと思われます。24時間ゴミ出し可能、ゴミ回収サービス等の存在は、家族構成に関係なく幅広い世代から支持を受けるでしょう。

5.非接触のセキュリティシステム

最近のセキュリティは、ポケットやバッグにリモコン入れておくだけで施錠・解錠が可能な非接触型のキーシステムも増えています。これまでは手荷物が多い時や、小さなお子様連れでのお出かけ時に「便利なハンズフリー」として重宝されていましたが、コロナ禍の影響で「感染症対策」の面でも評価が上がっています。

6.省エネ性に優れたマンション

こちらもコロナ禍の影響によるおうち時間の長時間化に伴い、これまで以上に重要な設備仕様となりそうです。在宅ワークやオンライン授業、自炊の機会が増えるなど、おうち時間に比例して毎月の光熱費に影響します。電気料金のサポート体制や、エアコン効率の良い設計や、窓ガラスなど、afterコロナでも通じる「省エネ」への意識は、新築分譲マンションを選ぶ際に大切な要素になるでしょう。

7.感染拡大防止対策のエレベーター

既に「ドアやボタンに触れる回数を減らした衛生・清潔使用」のエレベーターも開発されているように、感染拡大防止対策が施されたエレベーターにも注目が集まるでしょう。ひとり一人が感染防止を意識した行動をしていても、より徹底されることで安心感を得られます。特にタワーマンションなど高層マンションでは、エレベーター内の換気システム等、除菌対応や非接触対応のエレベーターを望む声も耳にします。

その他にも広いバルコニーやルーフバルコニー、専用庭などちょっとした運動や子どもの遊び場、ペットの気分転換などが出来るスペースがあると”住まいるup”につながりますね。

本記事のまとめ

井口克美の”住まいるup”、vol.1 コロナ禍の人気急上昇「新築マンションで嬉しい設備仕様7選」2021年版、最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本記事のまとめとして「コロナ禍が与えた住まいに求める条件の変化を見ていると、2つの課題に対するものが多い」と言えます。
1.ワークスペース&環境の確保
2.感染予防対策
2021年も当面はこの2つの課題を払拭出来るような設備や仕様が住宅に求められると思われますし、課題を払拭出来ないまでも、少しでも心理的なストレスを軽減したいとの思いはあるでしょう。
同時に、新型コロナウイルスだけではなく、地震や台風などの自然災害等のリスクに対する意識は高くなっています。安心安全の構造セキュリティへの意識が高くなっているのも、リスクに対する意識の表れでしょう。
住まいに対する意識がこれまで以上に高まっている今、日常生活の不安や不満、そしてストレスを少しでも解消する商品やサービスの企画が求められます。
多くの人が集まって住んでいるのがマンションです。今は難しいかもしれませんが、人々の集まりがマイナスになることなく、集まりが生活のプラスとなること、集まることの魅力を改めて伝えていくことも必要でしょう。

井口克美の”住まいるup”

オウンドメディア「crel@b(クリラボ)」の住宅評論家コラム。「関西の不動産業界のことならお任せ」の住宅評論家・井口克美氏が、「新築マンション事情」「戸建て事情」「首都圏と近畿圏の違い」「業界あるある」など、様々な角度から真面目に、時には面白おかしく皆様の「住まい」と「スマイル」のアップをお届けします。一般社団法人住まいる総合研究所代表理事。

住まいる総合研究所 井口様

この記事を書いたのは

井口克美

一般社団法人住まいる総合研究所代表理事。住宅評論家、住宅コンサルタント。1987年、神戸大学卒業後、株式会社リクルート入社。住宅情報(現SUUMO)の広告営業として新築分譲マンション・新築分譲戸建て・仲介・賃貸・等の領域を経験し、SUUMOカウンターでは参画営業を担当。見学したモデルルームや現地は2,000物件以上、担当してきたクライアントは100社を超える。現在は、不動産関連の執筆や住宅購入セミナーなどを中心に全国で活動中。(資格)宅地建物取引主任者、ファイナンシャルプランナー、住宅建築コーディネーター、風水鑑定士